予防接種
予防接種

任意接種および西宮市成人定期予防接種を実施しております。各ワクチンは完全予約制です。ワクチンの取り寄せが必要な場合もありますのでご来院前にお電話ください(インフルエンザワクチンについては予約システムをご利用ください)。
予防接種は基本的に自費となりますが、一部行政より補助がある場合があります。詳しくは西宮市のホームページをご覧ください。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| インフルエンザワクチン | 下方の特設ページご参照ください |
| 新型コロナウイルスワクチン(RNAワクチン(コミナティ)) | 16000円 |
| 成人用肺炎球菌ワクチン | 8800円 |
| 帯状疱疹ワクチン(水痘生ワクチン(ビケン)) | 8800円 |
| 帯状疱疹ワクチン(不活化ワクチン(シングリックス)) | 22000円×2回 |
インフルエンザは毎年冬季に流行する感染症で、高熱や全身の倦怠感、咳などの症状を引き起こします。特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方、小さなお子さまでは重症化のリスクが高く、定期接種の対象となっています。インフルエンザワクチンは、接種後2週間ほどで効果が現れ、約5か月程度その効果が持続するとされています。日本では例年12月~3月ごろに流行のピークを迎えるため、10~11月中の接種がおすすめです。
接種開始時期
毎年10月頃から開始いたします。ワクチンの在庫状況により、早めのご予約をおすすめしております。
接種対象者
定期接種の対象者:西宮市ホームページはこちら
・接種当日に65歳以上の方
・接種当日に60歳から64歳の方で、心臓、じん臓、呼吸器の機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能障害により身体障害者手帳1級を所持する方
当院での任意接種の対象者:
・13歳以上の方
・妊娠中の方も接種可能です(医師とご相談ください)
接種回数
・13歳以上:1回接種
・13歳未満:2回接種(2~4週間あけて)
mRNAワクチンは、ウイルスの遺伝情報の一部(mRNA)を利用して、体内に抗体を作り出すことで免疫を獲得する最新のワクチンです。従来のワクチンとは異なり、ウイルスそのものを体内に入れることはなく、安全性と高い有効性が確認されています。mRNAワクチンの効果は、接種後約1~2週間で発現し、重症化や感染予防に有効とされています。時間の経過とともに抗体価が低下するため、以前はおよそ3~6か月後を目安に追加接種(ブースター接種)が推奨されていましたが、「感染予防効果は低下するが、重症化予防効果は6か月経過以降も維持される」との報告もあり、現在ブースター接種数は減少しています。
接種対象者
定期接種の対象者:西宮市ホームページはこちら
・接種当日に65歳以上の方
・接種当日に60歳から64歳の方で、心臓、じん臓、呼吸器の機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能障害により身体障害者手帳1級を所持する方
当院での任意接種の対象者:
・13歳以上の方
・妊娠中の方も接種可能です(医師とご相談ください)
肺炎球菌性肺炎は、成人肺炎の25%から40%を占め、特に高齢者での重篤化が問題となっています。また肺炎だけでなく、菌血症や敗血症、髄膜炎等合併症へと発展してしまう可能性もあります。予防接種には肺炎球菌性肺炎の重症度と死亡のリスクを軽減させる効果がありますが、肺炎球菌には93種類の血清型があり、ワクチンはそれのすべてを網羅しているわけではありません。定期接種で使用されるワクチンは23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23:ニューモバックスNP)で23種類の肺炎球菌血清型に対応し、重症肺炎の6割強の原因肺炎球菌に対応していると言われています。 他15価や20価の肺炎球菌ワクチンがあり、併用することで予防効果が増強するとされています。
接種対象者
定期接種の対象者:西宮市ホームページはこちら
・65歳以上の方
・60~64歳で特定の基礎疾患を有する方:心臓、腎臓、呼吸器の機能に重度の障害がある方
※1度でも既に肺炎球菌ワクチンを接種している方は2回目以降任意接種となり、公費による補助はありません。
任意接種の対象者:
上記以外の成人の方
接種スケジュールと有効期間
初回接種:PPSV23を1回接種します。
再接種:PPSV23の効果は接種後約5年で低下するため、5年以上の間隔をあけて再接種が推奨されます。
当院では、帯状疱疹の予防を目的としたワクチン接種を行っております。帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化によって引き起こされる疾患で、皮膚に痛みを伴う発疹が現れます。特に高齢者や免疫力が低下している方では、重症化や帯状疱疹後神経痛(PHN)といった合併症のリスクが高まり、80歳までに3人に1人が発症すると言われています。現在、日本で使用されている帯状疱疹ワクチンには以下の2種類があります。
接種回数:1回
予防効果:60歳以上で約50%の予防効果があり、8年目には約30%まで低下します。
ビケンは小児で使用する水痘予防と同じワクチンで生ワクチンです。免疫力が低下している、ステロイドや免疫抑制剤を服用している方、化学療法を行っている方は接種できません。また6カ月以内に輸血やガンマグロブリン製剤を投与された方や、妊娠を考えている方に関しては、接種時期を考慮する必要があります。副反応は、注射部位への症状がほとんどで、注射部位の痛みや腫れ、水痘症状が出ることがありますが、頻度は後述のシングリックスよりも低いとされています。
接種回数:2回(2か月以上の間隔をあけて接種)
予防効果:50歳以上で約97%の予防効果があり、10年後も80%を超える長期予防効果が報告されています。
シングリックスは不活化ワクチンであり、2回筋肉内注射します。2回接種なうえにビケンよりも1回あたりの費用も高価ですが、帯状疱疹の予防効果は高く、長く続きます。副反応は、注射部位の痛みや発赤、その他で筋肉痛、疲労感などでビケンより発生率は高いですが、数日で治まります。副腎皮質ステロイドや免疫抑制剤を服用している人は、シングリックスであれば投与可能です。
接種対象者
2025年4月1日より、帯状疱疹ワクチンの定期接種が開始されました。
定期接種の対象者:西宮市定期接種ホームページはこちら
・65歳の方
・60~64歳で特定の基礎疾患を有する方
・2025年度から2029年度までの5年間の経過措置として、その年度内に70、75、80、85、90、95、100歳となる方も対象
任意接種の対象者:西宮市任意接種ホームページはこちら
・50歳以上の方で、定期接種の対象外の方も任意接種としてワクチン接種が可能です。