下肢静脈瘤とは|たまる循環器内科・静脈瘤クリニック|門戸厄神駅より徒歩1分

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下肢静脈瘤とは

下肢静脈瘤とは|たまる循環器内科・静脈瘤クリニック|門戸厄神駅より徒歩1分

下肢静脈瘤とは

足の表面にある血管(表在静脈)が太くはれて、瘤(こぶ)のように浮き出たり、クモの巣のように細い血管が透けて見えたりする病気です。足の表在静脈は、心臓へ静脈血流を戻す役割がありますが、下(足)から上(心臓)へと血液が流れる際、地球の重力の影響で、その逆流が起こらないように足の静脈にはいくつかの逆流防止弁がついています。しかし加齢や立ちっぱなし、出産などの要因によって、静脈弁の機能低下・破壊が起こると、下肢の静脈血は足先に向かって逆流・滞留し、ボコボコとした血管の瘤(=静脈瘤)を形成してしまいます。直接生命に関わる疾患ではありませんが、自然に治癒することはなく、下肢のむくみやだるさ、こむら返りの原因となることがあります。重症化すると潰瘍を形成し全身感染症のリスクも高まります。また審美的な観点から患者様のQuality of Life(生活の質)を損なうことは少なくありません。
当院では下肢静脈瘤に対しさまざまな治療法を用意しております。下肢静脈瘤が気になる方はぜひご相談ください。

下肢静脈瘤の主な原因
(なりやすい人)

  • 長時間の立ち仕事・座り仕事
    立ちっぱなしや座りっぱなしの状態が続くと、血液が重力によって下肢に溜まりやすくなり、静脈の弁に負担がかかります。接客業や美容師、調理師などの立ち仕事が多い職場や、デスクワークが中心の職場では、血流が悪くなりやすく、下肢静脈瘤のリスクが高まります。
  • 加齢
    年齢とともに静脈の弁や血管の壁が弱くなり、血液の逆流を防ぐ力が低下します。その結果、血液が下肢に溜まりやすくなり、静脈が拡張しやすくなります。
  • 体質
    体重が増えると下肢の静脈にかかる圧力が増し、血流が滞りやすくなります。また、腹部の脂肪が血管を圧迫し、血液の流れを悪化させることも原因の一つです。高身長の方も下肢静脈が長くなるため、静脈瘤のリスクと言われています。
  • 性別
    下肢静脈瘤は男女ともに発症する可能性がある病気ですが、統計的に女性の方の発症リスクが高いことが分かっています。男性と比べ相対的に下肢の筋肉量が少ないことや、女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の影響で静脈弁が弱くなるためと言われています。また妊娠・出産も静脈瘤のリスクです。妊娠中は血液量が増加し、子宮が大きくなることで下半身の静脈が圧迫されたり、出産時のいきみが静脈に負担をかけたりすることで静脈瘤の発生につながります。また女性に好まれるタイトな服(スキニーパンツ、補正下着、ガードルなど)やハイヒールは下肢の血流を悪化させる原因と言われています。
  • 運動不足
    ふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」と呼ばれ、血液を心臓へ送り返すポンプの役割を担っています。運動不足によりこの筋力が低下すると、血流が悪くなり静脈瘤のリスクが高まります。
  • 便秘
    いきむことで腹圧が上昇し、下半身の血管に負担がかかります。これが繰り返されると静脈の流れが悪くなり、静脈瘤のリスクが高まります。
  • 遺伝的要因
    家族に下肢静脈瘤の方がいる場合、静脈の弁が生まれつき弱い、血管の壁がもろいなどの遺伝的要因が関係し、発症リスクが高まります。

下肢静脈瘤を放っておくと
どうなりますか?

下肢静脈瘤は生命に直結する疾患ではありませんが(静脈潰瘍例を除く)、Quality of Life(生活の質)を損ないます。残念ながら放置しても自然治癒することはありません。初期段階では見た目(足の血管が浮き出てボコボコしている)の問題だけと感じることもありますが、進行すると以下のような症状が出てきます。

  • 下肢のむくみ
  • 下肢の痛み
  • かゆみや皮膚炎・色素沈着(足の皮膚が茶色くなる)
  • こむら返りや夜間の足の痙攣
  • 潰瘍(皮膚がただれて傷ができる)

放置すると皮膚のトラブルが悪化し、傷が治りにくく重篤な感染症から最悪の場合下肢切断が必要になることがあります。重症化すると治療に時間がかかるため、早めの診察が大切です。

薬で治りますか?

残念ながら、薬で完全に治すことはできません。下肢静脈瘤は、静脈の逆流防止弁が構造的に壊れたことが原因なので、薬で血管を元通りにすることはできません。
症状を和らげるための薬(むくみを抑える薬や炎症やかゆみを抑える塗り薬)はありますが、根本的に治すには、手術治療が必要となります。症状に応じた適切な治療を受けることで、快適な生活を取り戻せます。

下肢静脈瘤のセルフチェック

以下の項目に当てはまるものが多い場合、下肢静脈瘤の可能性があります。気になる症状があれば、早めに専門医に相談しましょう。

①リスク要因のチェック
  • 家族に下肢静脈瘤の人がいる
  • 長時間の立ち仕事または座り仕事をしている
  • 妊娠・出産を経験している(女性の場合)
  • 肥満気味・運動不足気味である
②自覚症状のチェック
  • 夕方になると足がむくむ
  • 足がだるく、重たい感じがする
  • 立ち仕事や長時間の座り仕事で足が疲れやすい
  • 夜中や朝方に足がつりやすい(こむら返り)
  • 足にかゆみやチクチクした痛みを感じる
③見た目のチェック
  • 足の血管がボコボコと浮き出ている
  • 足の血管が青くまたは紫色に浮き出ている
  • 血管がクモの巣状や網目状に広がっている
④進行した症状のチェック
  • 足の皮膚が茶色く変色してきた
  • すねや足首周りの皮膚が硬くなってきた
  • すねや足首に湿疹のような皮膚炎ができている
  • 傷ができるとなかなか治らない

結果判定の目安

  • ①のみ当てはまる
    下肢静脈瘤発症のリスクがあります。生活習慣を見直しましょう
  • ①②それぞれ当てはまる
    下肢静脈瘤の初期段階の可能性あり。気になる方はご相談を
  • ③に当てはまる
    下肢静脈瘤の可能性が高いです。悪化する前に専門医に相談しましょう
  • ③④それぞれ当てはまる
    静脈瘤が進行している可能性があります。積極的に受診しましょう
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